Jリーグ秋春制移行に関して

これに関して、寒い地域はもちろんのこと、そう寒くない地域までサポーターサイドでは反対一色。確かに吹雪の中で試合を見せられたのではたまったものでないし、パフォーマンスも上がらないだろう。

でも、自分の中ではなんか違和感がある。

一つは、既にラグビーが秋に始まるリーグ戦を開催していて、一定程度成功している現実があること。この点だけで「春に新学期や新年度が始まるから」とか「夏休みに試合をすると集客に有利」という反対論は根拠を失ってしまう。ま、3月中にシーズンが終わるように予定を組んでいたり、トップリーグの試合が東北/北海道でほとんど(ユアスタで1試合だけしか)組まれていないというのもあるけど、それでも大の男が80分間くんづほぐれつという姿を真夏に見るのは個人的にもよろしくない。かつては同じ北国のチームである新日鐵釜石が日本選手権を7連覇しているという厳然たる事実もある。

もひとつは、やっぱりプロ野球高校野球との兼ね合い。仙台のサポーターはともかく、クラブ側がここまであまり意見を述べていないというのは、楽天球団とのパイの奪い合いに苦労しているのではないかというのも想像できるし、また広島・福岡と言ったところの観客数がいまいちなのもプロ野球とパイの取り合いをしているからだろう。このように、サポーターの要望からもプロ野球との日程重複を回避するようにという依頼が出るほど。

徳島・愛媛などは、「プロスポーツに金を払って見に行く習慣」が根付いていないことを割り引いても、高校野球の力が強すぎ。下手したら夏にやる愛媛FCのホームゲーム(さらにはマンダリンパイレーツの試合)より、夏の甲子園愛媛県予選の決勝の方が観客が多いんじゃないかと思うほど。Jリーグ各チームのホームゲームの入場者数と、夏の甲子園全国優勝回数を比較してみたらおもしろいかもしれない。

あと、「秋春制にしたら雪国チームの選手が雪の中でコンディション調整をしいられるからダメ」というひともいるけど、それなら「現行の日程で真夏に灼熱の中でリーグ戦を戦わされる南国チームに、ハンデで勝ち点10と得点10くれる?」と言っておこう。特に来年のJ2はサマーブレイクなんて言ってられないほどの過密日程だからね。

んな訳で、Jリーグ秋春制については当面「中立」の立場を取らせていただきます。